私がコーチングに興味を持ったのは、どうやったら子どもが幸せになるのだろうと考えたからです。ヨーロッパは幸福度が高い地域です。その中でも、オランダは子ども自己肯定感が世界一高いというデータがあります。オランダでは子どもにコーチングを用いて、何でも自分で考えさせ、自分で決めさせる指導方針をとっていると知りました。つまり、コーチングが自分軸を作り、自己肯定感を高め、幸せに生きられるということです。
今回菅原裕子さんの『子どもの心のコーチング 一人で考え一人でできる子の育て方』を読みましたので、内容を一部紹介いたします。
まず、援助には「ヘルプ」と「サポート」という言葉が並んでいます。
ヘルプは「できない」人のために、その人にかわってやってあげること。保護者がするのはヘルプ。一方サポートは、人を「できる」存在ととらえて、そばで見守り、よりよくなるために必要な時は手を貸すこと、サポートこそが、まさに親の仕事だと著者は言います。
例えば、子どもがかわいいがために、遅刻しないよう起こしてあげたり、部屋を片付ける。これはヘルプです。我が家の娘の年齢でいうと、ゆっくり時間をかければ洋服も着られるし、靴も履けるけど「早くしなさい」と言って親がやってしまうことです。これでは子どもの仕事を横取りしてしまうことになってしまいます。
コーチは選手にかわってプレーすることはありません。コーチの仕事は選手の才能を開花させることです。
次の3つの条件を満たしたとき、親は子供のコーチになれるといいます。
①子どもはできることを知っている。
②子ども自身がもっと良くなりたいと思っていることを知っている。
③子どもが望んでいることが起きるまで待ち、必要なサポートは何でもしようとする柔軟性がある。
この条件を満たすと、親は子供の尊敬を得ることができ、子どもは愛されていると感じるのだそうです。そして、子どもは強くなるのです。
私は娘が生まれてから、自分がやりたいと言ったことに対して、命の危険がない範囲でやってもらってきました。床や服、顔ががぐちゃぐちゃになっても自分でごはんを食べてもらっていました。時にそれを怪訝そうに見る人もいましたが、娘の「やりたい」を尊重し、やる気を削ぐことはしたくないと心に決めていたので、どんな風に思われてもなんとも思いませんでした。
しかし、「早くして」と言ってしまう時もあったので、それは反省です。急がなくても済むように、親自身の時間管理が必要となります。待つことは辛抱のいることですが、「ヘルプする親のヘルプする先にあるものは、子どもの幸せではない」ことをしっかりと理解し、必要な時にサポートしてける親になりたいと考えています。
参考図書