私の趣味、それは「書くこと」
上手に書けているとは思えないし、素敵な文章を書く人から比べたら、わたしなんて箸にも棒にも掛からない…
そんなふうに思っていて「趣味」と口に出すのをためらっていたのかもしれない。
以前読んだ本に、幼少期に好きだったものはその人の本質であることを知り、もう一度自分の好きだったことを見つめなおしたいと考え始めた。
小学校高学年ころ、交換日記が流行って、クラスの女子4、5人と掛け持ちしながらほぼ毎日夜遅くまで日記を書いていた。
それは時間を忘れるくらい楽しい時間だった。
好きな人にこんなこと言われたよとか、この前読んだあの漫画が面白かったよねとか。
中学に入っても交換日記は続いていたし、自分だけの日記も書き始めていた。
英語の先生がとても優しくて生徒に理解があって、家庭学習ノートの隅に悩み事を書いて、返事をもらっていたなぁ。
友だちと小説を書くことも始めた。
タイトルは『ガラスの感情』(笑)まだ実家の机の引き出しに残っていると思う。
書いては友だちに見せて感想をもらって、友達の小説を読んでは感銘を受けて。
小さな学校だったからできたことだとは思うんだけど、クラスの友だちが作曲し、それを作詞してほしいと言われたのが一番の思い出。
その歌を卒業式に全校生徒で歌ったことが今でも忘れられない。
今思うとアウトプットの量が非常に多かった。
書くことは当たり前だったし、言葉で伝えるより文章の方がより深く伝えられる気がした。
当時は私と同じように書くことが好きな友だちが周りにいたから、共感しあい、充実した時間を過ごすことができた。
だけど、地元から離れた高校に入学し、環境が変わり、自分に自信が持てなくなった。
友だちたくさん作らなきゃ、誰とでも仲良くならなきゃ…そう思うと自分の好きなことを公言することができなくなっていった。
そのころから自分は気の合う友だちが作れなくなっていた気がする。
そのまま大人になっても結局無趣味だった。
趣味がなくて一番困ったときは、子どもを産んだ後。
娘はたくさん飲んでたくさん寝る子だった。
午前中2時間寝て、午後からも3、4時間寝て、夜は20時には寝て、朝までほぼ起きない。
1歳くらいまでほぼ毎日がそうだった。
その時感じたのは「やることなくて辛すぎる」
スマホの画面ばかりみて、誰と会うわけでも、連絡するわけでもなく、閉鎖的な日々を送り、早く働かなきゃということばかり考えていた。
そしてその後私は樺沢紫苑先生の『アウトプット大全』に出会った。
目に入ってきたのは「ブログを書こう!」「アウトプットは楽しい!」という文字だった。
その時ようやく、過去の自分は書くことが好きだったと思い出し、もう一度あのころのように夢中になって文章を書きたい!と思った。
15年以上書くことをしなかった私は、全く文章が書けなくなっていた。
本も読まないし、言葉が出てこない。
でも、めげずに半年ブログを続けていると、書けるようになってくるもので、少しずつ自分を表現することができてきたと感じる。
はやり楽しい、なにより自分を表現できることがこんなにも心を穏やかにさせてくれる。
あんなに退屈で、つまらない毎日はもう消え去ってしまった。
子どもが寝ている時間にパソコンを立ち上げブログを書いている。
正直、忙しい(笑)
でも、自分の好きなことが明確になると、私はなによりも書くことを優先し始めた。
本当はもっと、読者の役に立つことを書いた方がいいんだろうなーと思うんだけど、自分が楽しく続けられる方を選び、今日は書きたいことを好きなように書いている。
文章に自信はない、でも、今は趣味が「書くこと」だと胸を張って言える。
趣味は人生に彩を添え、私らしく生きていくかけがえのないものになっている。
そして、これからは同じ趣味を持つ人とつながっていきたい。
自分を隠さず、ありのままの自分を好きになってくれる人と、大切な時間を過ごしていきたい。